2013年3月9日土曜日
うんざりした人
渋谷のオープニングセレモニーに、カート・コバーンの写真を見に行った。
展示されていたのはカートの生前最後の写真だということだった。
カート・コバーンというひとは27歳で自分で死んだから、
だいたい26歳とか27歳とかそのくらいの時の写真なんだろう。
わたしは今年24歳なので、あと数年すれば写真のカートの歳に追いついてしまう。
カートのことを知ったときわたしは17歳くらいだったから、10年経ったら世の中のことがうんざりするほど分かるようになるのだろうなあ、と思っていた。
だけどいまのところまだ何もわかっていない。
わからないから希望に満ちてもいなければうんざりもしていない。
だから死ぬか死なないかでいったら、殺されたら死ぬのだろうけど、なんだかんだ死なないかもしれない。
人間ってそう簡単には死ねないんだ。
だけど27歳でうんざりして自分の頭を撃ち抜いて死んだ人がいる。
スターにはスターのうんざりがあったのだろうな、と思う。死ぬほどのうんざりがこの世には存在する。
展示されていたほぼすべての写真のカートはサングラスをかけていて、その目の色はわからなかったのだけれど、
サングラスの奥の目の奥の奥ではこのときもう死ぬほどうんざりしてたんだろうなと思うと、逆にカートコバーンさんというひとはよく生きていたんだなあという気がした。
うんざりするほど生きなくては、と思った。
展示は渋谷のオープニングセレモニーの5階でやってました。3月24日の日曜日までとのこと。無料でさらっと見られました。重々しい展示じゃなくてよかった。
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