2013年4月20日土曜日

非実在


新しく買った白いワンピースをきて散歩に行った。

近所の単調な住宅街にぽっかり現る公園に、八重桜がたくさん咲いていた。

風がびゅうびゅう吹いていて、花びらが公園じゅうを舞う中、こどもがキャッキャと遊んでいる。風の音を聞くことすら久しぶりで、幻でも見ているような気分になった。

わたしはその場に立ち止まって幻を眺め、大変に良い気分になっていたが、小学生くらいの女の子たちの、通り過ぎざまにこちらをチラチラ見ながらの会話、「いまの白い服の女の人、一瞬幽霊かと思った」「でもiPhone持ってたし生きてる」「びっくりした〜」とのこと。自分の方が幻みたいになっていた。

いつもすこし、生気が足りないんだよな。
まいった。



















2 件のコメント:

  1. たとえあいてが子供でも盗み聞きはよくないよ。ただでさえ自分の得になる情報であることは多くないんだし。

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  2. ほんとうに。ほんとうですねえ。
    近頃の小学生はどんな口調で喋るんだろうとか思って余計に聞き耳をたてちゃった。割と大人びた、ギャル口調だたので聞いて損した感もひとしおでした。

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