2013年5月14日火曜日

自転車の旅と手を繋いでいる人のこと


五月十三日

いけてる高架下と線路沿いの道を探さなくちゃいけなくて今日は自転車で延々走り続けた。

自宅から近い西武新宿線の上石神井という駅から新宿方面に上井草、井荻、下井草、鷺宮、都立家政、野方、沼袋、新井薬師、中井ときて一度池袋線方面に反れ江古田で別件の用を済ませてから今度は中央線の高架を目指して走った。
道はあまり分からなかったので適当に自転車を走らせていたらまあ中野について、中野から高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪、西荻窪、吉祥寺と高架線を辿って帰宅した。

西武新宿線と中央線沿線だけとはいえ、わたしは今日いくつもの町を通り過ぎ、たくさんの人とすれ違ったわけで、その間いろんなことを考えたけれど、いちばん考えてしまったことは「手を繋いで歩く人」が多いなという事だった。

別にこれは手を繋いでるカップルの間を割いて通り過ぎたいとかいうネットとかでよく見る皮肉が湧いたわけではなく、人々が手を繋いで町を歩くことはなんとも平穏で幸せなことだと心から思うのだけれど、ゆっくりしか歩けないじいちゃんばあちゃんペアとか、ばあちゃんと若い兄ちゃんとか、ランドセル少年少女とか、老若男女あらゆるペアが手を繋いで歩いている姿はいちいちドラマがありすぎてそわそわしてしまった。

中でも上井草から井荻にむかう途中に仲睦まじげに手を繋いで歩いている男性同士のカップルがいて、わたしはその片方の男の方と目があってしまい、その瞬間もう片方の男が急に相手の男のお腹をパンチして「女の人のこと見ないで」と言い泣きそうな顔をしたとき、彼らの恋の辛い部分を全て盗み見てしまったような心地がして、やりきれない気持ちになった。

あと、2人ともそれぞれ自転車に乗っているのに手を繋いで並走する高校生カップルがいたが、それはなんか雑技団みたいだなと思った。


明日は立川という町に散策に行くけど手を繋いでる人がたくさんいる平和な町だといい。立川には今のところ、中学高校のときマラソン大会とかいって真冬にわざわざ走りに行った記憶しかないからなんとかしたい。






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