2013年5月14日火曜日

おに公園でのことと、立川の地下通路に描かれていた気味の悪い絵の写真





五月十四日

今日は立川という街を訪れた。

公園があったので寄ったら鬼がいた。赤鬼だった。
なんかテレビで見たことあるぞと思って写真を撮っていたら小汚いおじさんがやって来て
「それは鬼だよ、ここはおに公園だ!」
と言った。
見ればわかるよと思いながらも「へえ〜おに公園ですか」とか適当に言って鬼に描かれた落書きとかを読んでいると、おじさんはすぐそばの花壇に足を投げ出して座ってずっとこちらを見ていた。

おじさんがあまりに得意げな顔をしてこっちを見ているものだから鬱陶しい気持ちになって、なんとかそれを押さえながらさりげなく立ち去ろうとしたのだけれど、おじさんが今度は「節分の日なんかはすごいんだ、この辺が豆だらけになってね、子供達が、鬼は外〜!っつって」とか言ってカタカタ笑い出した。

なんかもう怖いよ、と思って、へえ〜とかはあ〜とか言って受け流そうとしたらおじさんが急に真顔になって「いやあでも、鬼は外、っつってもはじめっからコイツはずっと外にいるのにな…」なんて言い出して不憫そうに鬼を見上げたりしているもんだから、このおっさんこの鬼のなんなんだよと思いながらそれとなくその場を立ち去った。

少し歩いてから振り返ったらおじさんは花壇に横になって寝てた。
花壇にはたくさんの花が咲いていたのでおじさん天国にいるみたいになってたし、鬼はおじさんの事を横目で見下ろしていた。

立川はそういう街だった。











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